利確(Take Profit)のタイミングは、トレードの成功において非常に重要です。適切な利確戦略を持つことで、利益を確保しつつ、リスクを抑えることができます。
1. ダウ理論を活用した利食い
ダウ理論に基づく利食いの考え方は、トレンドが続く限りポジションを維持し、トレンドが崩れたら決済することです。

※ このチャートは MetaTrader 5 (MT5) を使用して作成されました。© MetaTrader 5
🔹 上昇トレンドの場合
- 高値・安値の切り上げが崩れたら決済
- 例: 直近の安値を割ったら利確
- 主要トレンドの転換を示すシグナルが出たら決済
- 例: 移動平均線(MA)がデッドクロスしたら利確
🔹 下降トレンドの場合
- 高値・安値の切り下げが崩れたら決済
- 例: 直近の高値を超えたら利確
- 主要トレンドの転換シグナルが出たら決済
- 例: 移動平均線(MA)がゴールデンクロスしたら利確
➡ ダウ理論を使うと、トレンドの流れに乗りつつ、崩れたタイミングでしっかり利確できる。
2. 目標価格(ターゲット)を設定する
あらかじめ利食いのターゲットを設定することで、感情に左右されずに決済できます。

※ このチャートは MetaTrader 5 (MT5) を使用して作成されました。© MetaTrader 5
🔹 レジスタンス・サポートライン
- 上昇トレンドなら、次のレジスタンス(抵抗線)で利確
- 下降トレンドなら、次のサポート(支持線)で利確
✅ 利確ポイントの例
- 過去の高値・安値
- フィボナッチリトレースメント
- ピボットポイント
3. リスクリワード比を考慮する
🔹 最低でもRR比 1:2 以上を狙う
- 損切りを 20 pips に設定した場合、利確は最低でも 40 pips 以上を目標にする。
- RR比(Risk/Reward Ratio)が悪い場合はエントリー自体を避ける。
➡ 負けても取り返せるように、リスクリワードを有利に設定するのが鉄則!
4. トレーリングストップを活用する
**トレーリングストップ(Trailing Stop)**は、価格が有利な方向に動くにつれて、ストップロスを自動的に移動する手法です。
✅ トレーリングストップの設定例
- 15 pips のトレーリングストップを設定し、価格が 15 pips 動いたら、ストップロスを 15 pips 分上げる(下げる)。
- 移動平均線や直近の安値・高値を基準にトレールする。
➡ 利を伸ばしつつ、損失を最小限に抑えられる!
5. 価格アクションを見て利確する
🔹 上昇トレンド中に、転換シグナルが出たら利確
- 大きな ピンバー(Pin Bar) や 包み足(Engulfing) が出たら注意
- RSI や ストキャスティクスが 売られ過ぎ・買われ過ぎゾーン に到達
✅ 特に意識すべきプライスアクション
- 長い上ヒゲが出たら利確(売り圧力が強い)
- 大陰線が出たらトレンド転換のサイン
➡ ローソク足の形状をチェックすることで、最適な利確タイミングを判断できる!
6. 経済指標・イベント前に部分利確
FXでは、重要な経済指標発表やイベント前に価格が大きく動くことがあります。
✅ 経済指標前に部分利確する理由
- 指標発表後に逆行するリスクを避ける
- 一部の利益を確保し、残りのポジションで利益を伸ばす
📌 重要な経済指標
- 米国雇用統計(NFP)
- FOMC(米連邦公開市場委員会)
- CPI(消費者物価指数)
- GDP発表
➡ 「リスク回避のために 50% を利確、残りはストップを建値に移動」などの戦略が有
効。
※ リスク回避のために 50% を利確、残りはストップを建値に移動とは?
- エントリー(新規注文)
- 例えば「買い(ロング)」で 1.1000 でエントリーしたとする。
- 価格が有利な方向に動く
- 例えば、価格が 1.1050 まで上昇したとする。
- 50%のポジションを利確
- 半分のポジションを決済し、利益を確定する。
- 例: 2ロット持っていたら、1ロットを決済。
- 残りのポジションのストップロスを建値(エントリー価格)に移動
- 最初のストップロスが 1.0980 だった場合、それを 1.1000(建値)に変更する。
- これにより、残りのポジションが逆行しても損失ゼロで終われる。
7. 機械的な利確 vs 感覚的な利確
🔹 機械的な利確
- 事前に設定したターゲット価格で自動決済
- トレーリングストップで機械的に利確
🔹 感覚的な利確
- 相場の状況やプライスアクションを見ながら柔軟に決済
- トレンドの勢いが弱まったら利確
➡ 初心者は「機械的な利確」、上級者は「感覚的な利確」を組み合わせるのが理想的。
結論:最適な利食い戦略
📌 安全に利確するための3ステップ
- 目標価格(レジスタンス・サポート)を設定
- トレーリングストップを活用し、利益を伸ばす
- 重要イベント前に部分利確でリスク回避
📌 おすすめの利食いポイント ✅ レジスタンス・サポートライン
✅ フィボナッチターゲット(例: 161.8%)
✅ 高値・安値のブレイク失敗時
✅ RR比 1:2 以上のリスクリワード
✅ 大きな価格アクション(ピンバー・包み足)
➡ トレードスタイルに応じた最適な利確方法を選び、利益を最大化しよう!
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