FX　インディケータ　移動平均線

移動平均線とは？

移動平均線は、過去の一定期間の価格の平均値をつなげた線で、トレンドを判断するのに役立つテクニカル指標の一つ。価格の変動をなめらかにして、上昇トレンド・下降トレンドを視覚的に把握しやすくする。

移動平均線の種類

1. 単純移動平均（SMA：Simple Moving Average）

このチャートは MetaTrader 5 (MT5) を使用して作成されました。© MetaTrader 5

過去の一定期間の価格の平均を取るシンプルな方法。
例）5日間のSMAなら、過去5日間の終値の平均。

2. 指数平滑移動平均（EMA：Exponential Moving Average）

直近の価格に重みをつけて計算する移動平均線。
最新の価格変動に敏感に反応する特徴がある。

3. 平滑移動平均（SMMA：Smoothed Moving Average）

通常の移動平均線（SMAやEMA）よりも価格の変動をさらに滑らかにするための移動平均線
特にノイズ(価格の急激な変動による誤ったシグナル)を減らし、トレンドの長期的な方向を把握しやすくする特徴があります。
EMAほど直近の価格変動には敏感ではなく、中長期のトレンドを把握するのに向いている。

4. 線形加重移動平均（LWMA：Linear Weighted Moving Average）

加重移動平均（WMA）の一種で、直近の価格に対して線形的に重みをつける計算方法。
最新のデータに最も高いウェイトを与え、価格の変動をより迅速に反映する。
スキャルピングや短期トレードで頻繁に使用される。

移動平均線の基本的な見方

移動平均線が上向き → 上昇トレンド

価格が移動平均線の上にある場合、上昇トレンドの可能性が高い。
買いのタイミングを探る場面。

移動平均線が下向き → 下降トレンド

価格が移動平均線の下にある場合、下降トレンドの可能性が高い。
売りのタイミングを考える場面。

移動平均線と価格の位置関係

このチャートは MetaTrader 5 (MT5) を使用して作成されました。© MetaTrader 5

価格が移動平均線を上抜け → 買いシグナル（ゴールデンクロス）
価格が移動平均線を下抜け → 売りシグナル（デッドクロス）
画像の中には他にもゴールデンクロス・デッドクロスのポイントはいくつかある。

代表的な期間の設定

移動平均線の代表的な期間設定は、トレーダーのスタイルや市場の動向によって異なる。

1. 短期移動平均線（5～20期間）

5MA（5日・5分） → 超短期のトレンド把握。デイトレーダー向き。
10MA（10日・10分） → 短期の反発やトレンド転換を見極める。
20MA（20日・20分） → 短期トレンドをよりなめらかに判断。

💡 短期線は価格の動きに敏感で、素早いトレンド判断に向いている。

2. 中期移動平均線（50期間前後）

50MA（50日・50分） → 一般的な中期トレンドの目安。

💡 短期と長期の中間に位置し、トレンドの転換点を見極めるのに使われる。

3. 長期移動平均線（100～200期間）

100MA（100日・100分） → 長めのトレンド判断に使う。
200MA（200日・200分） → 長期トレンドの代表。機関投資家やプロトレーダーも注目。

💡 200MAは「大きなトレンドの方向性」を示し、多くのトレーダーが意識するライン。

一般的な組み合わせ

1. 短期（5MA） + 中期（25MA） + 長期（75MA）

株式市場などでよく使われる組み合わせ。
ゴールデンクロス（短期が長期を上抜け） → 買いシグナル。
デッドクロス（短期が長期を下抜け） → 売りシグナル。

2. 短期（10MA） + 長期（50MA or 200MA）

FXや仮想通貨市場で人気のある設定。
価格が200MAの上なら強気、下なら弱気と判断。

どの期間を使うべき？

スキャルピング・デイトレード（超短期） → 5MA / 10MA / 20MA
スイングトレード（数日～数週間） → 20MA / 50MA / 100MA
長期投資（数ヶ月～年単位） → 100MA / 200MA

チャートの例とポイントまとめ

投稿画像のようなチャートを見てみると：

移動平均線（淡い黄色の線）がある。
価格が移動平均線を下抜けている → 下落傾向が強まっている。
直近では価格が移動平均線の下にあるので、短期的には下落トレンドの可能性がある。

✅ 移動平均線の傾きをチェック（上向き→上昇、下向き→下降）
✅ 価格と移動平均線の位置関係（上なら強気、下なら弱気）
✅ ゴールデンクロス・デッドクロスを意識

移動平均線の基礎と活用法